エジプトで新制度として始まった健康保険に入ることになりました。
外国人でもエジプト人の配偶者として加入できましたので、
先日ダハブの公立病院で行った手続きをレポートします。
エジプトの新しい国民皆保険とは
新しい健康保険制度は国民皆保険(ユニバーサルヘルスケア)です。
エジプトの保健人口省は、この新制度は質の高い医療サービスを提供するとしています。
このロゴマークが目印です。
基本的に全国民に加入が義務があり、保険料は収入に応じて設定されます。
主な財源は保険料、税金の一部、各証明書発行手数料などがある様です。
参考リンク
“Comprehensive health insurance national plan” – State Information Services Egypt
“エジプトの社会保障改革” – J-Stage
“The Universal Health Insurance Law 2/2018” – Sharkawy & Sarhan Law firm
(現在の所、肝心のエジプト保健人口省のサイトは何故かアクセス不能)
段階的に新制度へ移行
この国民皆保険は2019年7月ポートサイードで最初にスタートし、
2032年までに全国をカバーする計画となっています。
以下のように段階的に各県で開始されます。
2021年〜2023年にかけて、
Luxor, Marsa Matrouh, Red sea, Qena, Aswanで開始。
2024年〜2026年にかけて、
Alexandria, Al-Bihira, Damietta, Suhag, Kafr el-Sheikhで開始。
2026年〜2028年にかけて、
Beni-Suif, Assiout, Minya, Wadi-Algadeed, Fayoumで開始。
2029年〜2030年にかけて、
Al-Dakhleya, Al-Sharqiya, Al-Gharbia, Al-Monofyaで開始。
最終段階は2031年〜2032年にかけて、Cairo, Giza, Qaliobiaで開始。
2018年7月開始予定が2019年7月から開始となり既に1年遅れています!
新しくなったダハブの公立病院
手続きはダハブの公立病院で行いました。
ダハブは第1段階の南シナイ県に属します。
出産レポートで酷評していたダハブの公立病院ですが、しばらく前に改装され新しくなりました!
ただし、改装されたのは外来棟のみで分娩や手術などを行う棟はまだそのままです!
清潔感があって綺麗なのももちろんの事、
- 受付がある
- デジタル表示の順番案内がある(順番待ちの番号が紙で発行される)
- 警備員がいる
- 電気が付いていて明るい
- 診察で使う設備がほとんど新しくなってる
- 診察室前に椅子が大量に設置
などなど、嬉しい改善がたくさんありました。
案内表示とかアナウンスは全部アラビア語で英語表記は無しでした。
まぁこれは仕方ないかなと。
病院内に写真NGの貼り紙があったので残念ながら写真はありません。
手続きに必要な書類
加入自体に費用はかかりませんでしたが、
手続きは全て夫任せで、職種・地域・病院などによって異なるかもしれませんので、
事前にご確認ください。
婚姻証明書
出生証明書
健康診断を受ける
健康診断というと大袈裟なんですが、
- 持病はあるか、以前に大きな怪我をしたかなど簡単な問診を受け、
- 身長体重を測り、
- 歯科検診を行い終了しました。
以上で保険に加入完了したそうです。
歯科検診なんかもう超適当で、口開けて中覗かれるだけです。
鏡のついた器具なんか一切使わない。
終わりに
これで、もしダハブの公立病院では対応できないような大きな怪我や病気だったとしても、
他の病院へ移送してくれて、その費用や治療費は不要だという事です。
あっさりすぎて逆に不安になる(笑)
私は日本で海外転出届を出していて、何の保険にも加入していない状態だったので、
良かったといえば良かったですが、
高額な治療費を払う必要がなくなったとしても医療の質の向上が重要なポイントです。
まだ始まったばかりで(しかも開始から遅れている)ので、長い目で期待はしたいと思います。
2018年〜2020年にかけて、
Port Said, Suez, Ismailia, North Sinai, South Sinaiで開始。