信仰心のない日本人と、イスラム教徒エジプト人。
その間に生まれた子供の宗教はどうなるのか?親の意見の対立はないのか?という話です。
難しいテーマの為、あくまでも一つのケース・意見としてお読みください!
もくじ
私たち親の意見
まず親である私たちの意見は・・・、一致していません!(笑)
絶対にイスラム教徒。(それ以外ありえない)
もちろん、国・文化の違う物同士 お互いの妥協点を結婚する前に話し合いました。
お互いのルールというか、約束を色々設けたんです。
その中で私は元々イスラム教徒として育てる事に同意していましたが、
夫が約束事を全然守らないので、私だけが守り続けるのは不公平との思いが沸々と…
善良なエジプト人には申し訳ないですが、
約束や契約を一方的に破棄・事実を誇張され陥れようとされた事が幾度となくあり、
今では「エジプト人は嘘をつく」と疑ってかかってます。
※私に非があるのではなく相手が不利にならないために嘘をつかれます。
お陰で何かあればスマホで録音や録画するようになりました。
私の宗教観
結婚のために改宗
大抵の日本人はそのままイスラム教徒と結婚することはできません。
なぜならイスラム教徒(男性)は同じイスラム教徒、
またはキリスト教徒・ユダヤ教徒の女性としか結婚出来ないのです。
この3つの宗教はユダヤ教からキリスト教、イスラム教と派生しているため、
信仰している神は同じです。(一神教)
対してイスラム教徒(女性)は同じイスラム教徒の男性としか結婚出来ません。
私は上記の宗教を信仰していないので、
結婚のためにカイロのアズハルモスクで改宗しました。
一応、仏教徒からイスラム教徒に改宗という事になっていますが、
そもそも特定の宗教を信仰している自覚がないので、「改宗」という字面に違和感。
躊躇しなかったかと言うとそうでもないですが、
個人旅行でドバイに行った際に空港職員の民族衣装姿に異世界だ!と衝撃を受け、
世界一周旅行中に中東は10カ国弱、トルコでビザを取ってイランにも行き
イスラム文化に興味津々でした。
世界一周の目的の一つが「宗教を知る」だったので、
全く知らない・関心のない世界では無かったのが背中を押したかもしれません。
また、何をしたか覚えてないほどあっさり改宗は終わります。
デザインに関心があるのでモスクやアラビックカリグラフィーなど好きです。
信仰心の有無
イスラム教に改宗をしましたが・・・
不届き者ですみません、結婚のため形だけで信仰心はありません。
神道仏教文化に加えクリスマスも祝い、何でも受け入れてしまう日本人だからなのか、
私としては変えたというより自分に加えたと(勝手に)思ってます。
夫の要望で丈の短いスカート・ショートパンツなどは履いてませんが、半袖で髪も隠してません。
コーランの日本語訳を改宗前に読み、どの宗教にも敬意は持っているつもりです。
宗教を信仰していない=宗教を否定している訳ではなく、
今の自分には必要ないと感じているんだと思います。
宗教も子供たちの自由にさせたい理由
当たり前ですが個人で価値観が違うからです。
例えば世界一周はかつての私の夢で、誰でも絶対行きたいに決まっていると思っていたんです。
でも皆んながみんな世界一周ないし海外旅行に行きたい訳じゃないんですよね。
物騒だから安全な日本がいいとか、それを知って衝撃を受けました。
海外って誰しもが行きたいと思い込んでいたので…
最強と言われる日本のパスポート保有率は2021年現在21.8%。
先進国では最低水準で世界一周準備中も20%台で当時の私には衝撃でした。
私は宗教に限らず、子供たち自身が望めばそれに賛成したいと思っています。
宗教に関していえば、信じたい事を信じればいいし、なきゃ無いでいい、です。
また教育する上で「なるべく多くの選択肢を与えたい」と思っていて、
そう言う意味で夫の意見を真っ向から否定している訳ではないです。
夫の宗教観
変わる信仰度合い
イスラム教の話になると熱く語り出すタイプですが、
若い時にはアルコールを飲んでいたし、
特別な理由なくラマダン中に断食しないこともあるなど、
敬虔なイスラム教徒だとはあまり思いません。
さらに最近まで家でお祈りしてる所を全く見たこと無かったんですが、
この3年で父親、兄2人を亡くしてやっぱり心の拠り所となるのか、
ほぼ毎日家でお祈りするようになりました。
それはそれで良いと思ってます。
人は年をとると信心深くなると言いますが、
死を意識する事も理由としてあるかなと思います。
子供たちの宗教は絶対にイスラム教だと言う理由
夫の価値観のベースはイスラム教でこれが絶対。
宗教を持たない、神を信じないという感覚、または多神教を理解できません。
イスラム教徒の子供=イスラム教徒という考えで、私の意見は真っ向から否定です。
やっぱりイスラム教の教えが絶対的に正しいと思っているからでしょう。
例えば日本の神話を事実だと捉えている日本人は少ないと思いますが、
でも神話は神話として我々は大事にしていると思います。
夫は人類の起源アダムとイヴの神話などをこの様に切り離して捉えず、事実と信じます。
相手の信仰心が強くないと思っていても、考えが変わるかもしれません。
柔軟性の高くない一神教のため、こちらがある程度イスラム教について理解していないと
意見の対立や、後悔する事になるかもしれません。
子供たちの宗教はどうなる?
今後の方向性
私たちの意見に溝が生まれたのは夫のせいなんですが…
このように夫側に一切選択肢が無く話し合いで折り合いをつけるのは無理なので、
表向きは「イスラム教徒として育てる」としています。(私の中で)
ほぼイスラム教徒のエジプトで暮らしているし、自然とそうなっていく部分があるかと思います。
そしてそれも子供たちの選択肢の一つなので。
ただ強制はしなくないので、
それだけが全てではない、世界には異なる考えや文化を持つ人がいる事、
誰しも選択できる自由がある事など(勝手に)教えていきたいなと思う次第です。
両親の方針が一致しないのは混乱するから良くないと言う考えもあるかもしれません。
自身で宗教を選択した事例
最後に、自分自身で選択し改宗・棄教の道を選んだ方々の記事を紹介します。
イスラム教徒でも保守的な生活を望む人と、世俗的な生活を望む人がいます。
何を望むかが個々で異なるなら、
選択できる自由が認められている事が平和なのではないかと思います。
イスラム教でも、無宗教でも、その他でも何でも、子供たちの自由にさせたい。