子どもの利き手は成長に伴って交互に入れ替わりながらだんだん確定していくようですが、息子は今までずーっと左手を使っていて、ボールを蹴る足も絶対に左のため、左利きではないかと思っています。
ただしイスラム圏では左手は不浄の手とされているため、エジプトは日本よりも左利きには生活しづらいのか考察します。
左利きとなる要因
主な要因はやはり遺伝のようですが、一部環境的な要因も考えられるようです。
例えば私の弟×2は一卵性双生児ですが右利きと左利きです。
一卵性なので同じ遺伝子情報であれば利き手は一致するはずですが、このことからも完全に遺伝だけで利き手が決まっているわけでは無いようです。
イスラム教徒の左利きに起こり得る事
アラビア語は右から左に書く
数字を除いて、アラビア語は右から左に書きます。
(数字だけは何故か文の途中でもどこでも左から右に読み書きする)
そのため右利きよりもアラビア語が書きやすい面があります。
が、反対に日本語や英語などその他の言語は逆に書きづらいという事が起こり得ます。
右利きである夫はアラビア語を書く時、紙を斜めにして書いていたりします。
左手は不浄の手
排泄時などに左手を使うため、左手は不浄と言われています。
元々はトイレで紙ではなく水で洗う文化の国なので、その時に必ず左手を使います。
そのため、例えば人と握手する時や食事は右手を使います。
息子が挨拶で左手を出すと「右手だよ」と言われる場面はよくありますが、注意というかマナーの類の教えという感じに思えます。
左利きは必ず矯正されるのか?とも思いますが、エジプト人が左手で字を書いているのを見た事があります。
握手程度であれば利き手が左手でも容易に右手でできますが、左手を使って食事するのは躾の一環で矯正されることが主なようです。
とは言っても食事の際に完全に左手を使わない!と言うわけではなく、(例えばパンをちぎる時とか片手では無理ですから)口に運ぶときの手という解釈でいいのかと。
食事以外の字を書くときや、料理するときなど他は比較的寛容な様です。
旅行で訪れる場合は食事の際でも何でも利き手を気にしなくても良いと思いますが、
左利きの方がイスラム教が主な国で暮らしていくとなると、イスラム教徒でなくても「食事の時は右手を使うんだよ」と言われることがあるかも知れません。
まとめ
実際のところ、もし子供が左利きだった場合、
「全てを右手に矯正する必要はないが、食事は右手で食べさせるよう躾けられる」
ことがエジプトでは一般的の様です。
そのため「利き手を矯正しない」という考え方が以前より広まっている日本と比べると、
エジプトでは左利きは生活しづらい(特に食事の際)と言えます。
エジプトでも矯正して利き手を治すのは良くないという考えもある様ですが、少数派。
左手は不浄という考えは宗教および文化の一部のため今後も浸透する事はなさそう。
ただ私のいる環境ではまだ子供が小さい&ハーフという事もあり、周囲から大目に見てもらっている印象です。(エジプト人の夫もごくたまに注意はするが、うるさくは言わない)
日本も昔は右利きに矯正をされることも珍しくはなかったと思いますが、今はハサミ、野球のグローブなど左利き用の商品が当たり前に販売されており、道具を使う際の不便さはある程度解消できます。
できれば無理に矯正したくは無いので、そのまま左利きでいさせてあげたいという気持ちです。
4歳になった今もずっと左利き!