エジプトポンドの大きな下落は何度かありましたが、2023年になってからドルに対して過去最安値に下落。物価も上昇し市民の生活が大打撃を受けていました。
さらに2024年3月に対ドルで3割以上下落し、過去最安値を更新しました。
エジプトポンド急落・続くインフレの理由は？
遡ること2020年、エジプトはご存知の通りピラミッドをはじめとする観光大国ですが、コロナウイルスの発生から観光客の減少があり、2022年からはロシアのウクライナ侵攻によって続く外貨不足がありました。
エジプトにとって特にロシア・ウクライナからの観光客の割合は多く占めています。
またエジプトは小麦をはじめ多くの食料を輸入に頼っています。
小麦の8割ほどをロシア・ウクライナから輸入していた事が物価上昇のきっかけと言われています。
さらに2023年10月にハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃から、その後のイスラエルの反撃となり国境を接するエジプトにも様々な影響があり少なからず観光客の足は遠のき、イエメンのフーシ派によるコンテナ船への無差別攻撃によりスエズ運河からの通行量が半減しさらに経済に打撃。
エジプトは周辺国から既に約900万人の難民を受け入れており、元々経済的に苦しい所に外貨獲得の手段が減っては減って、踏んだり蹴ったり。
治安悪化の懸念もありガザ避難民を受け入れることはエジプトの体力的に容易ではありません。
そして先日、2024年3月にＩＭＦ(国際通貨基金)の追加支援を受ける代わりに自国通貨が対ドルで下落するのを容認する形となりました。(海外投資を呼び込むことも目的としているようです)
観光客にとっての今のエジプトの物価
ネット上ではダハブは安い安いと言われている事がほとんどですが、EGPで言えば値上げされまくっているので、国内の他の都市とそんな大差なくむしろ高いものも多い印象です。
しかし円換算するとエジプト全土で物価が上がっているけど通貨価値が急落しちゃっているので、現状 旅行者にとってエジプトは安い！と感じます。
ツアー料金や鉄道チケットをはじめEGPではなくUSドルやユーロで支払うケースもありますので、その場合はエジプトポンド安の恩恵を受けられないのでご注意を。
エジプトの物価と旅費の目安について詳しくは以下の記事を参照ください。
商品価格や飲食店での価格の例を紹介しています。
一方で、生活苦のためにスリや置き引きなどの軽犯罪が増える懸念があります。
以下の記事ではエジプトの治安と安全対策について紹介しています。
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コロナ〜ロシアのウクライナ侵攻〜イスラエル・パレスチナ情勢の影響をモロに受けている可哀想なエジプト。。。