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日本一時帰国で子供の発達相談/検査は受けられる?言葉が遅いハーフの子

日本とエジプトのハーフである第一子の娘の言葉が遅く、頻繁に脱走するなど、気になることが多々あり発達障害を疑ってきました。

  • 居住国では適した相談先がない
  • 海外に住んでいるが子供は日本語を話し学んでいる
  • 子供は現地語よりも日本語の方が堪能
  • 周囲からはハーフだから言葉が遅いだけと言われるが気になる事が多々ある

日本以外の国で同じような状況の親御さんがいたら、
日本一時帰国の際に子供の発達相談・発達検査を受ける事をオススメしたいです。

筆者の場合、一時帰国の際に行った子供の発達検査でやはり通常より発達が遅い「グレー」な状態であると診断され、モヤモヤがスッキリして納得でき安心する事が出来ました。

一時帰国で発達相談・発達検査を受けるメリットは?

子供の発達遅延の原因究明・苦手の解消につながる

一番のメリットは、
専門家の意見を聞き、検査を受け客観的な診断を受けられるという事です。

筆者の場合、海外在住かつ田舎住みで近くに頼れる機関が全くなく、
加えて保育園や幼稚園の先生であっても発達障害の知識を持っていない、そんな地域で暮らしています。
海外に住んでいる子の多くは家では日本語・外では現地語など多言語環境だと思いますが、
言葉が遅いのは、環境のせい?発達障害のせい?と悩む日々でした。

検査の結果は発達グレーで、言葉が遅いのは多言語環境が理由と言うよりも生まれ持った特性によるものだと考えられると分析されました。

専門家が子供と直接話すことが出来る

エジプトの首都カイロに行けば専門機関はありますが、かなり遠い上に我が子の場合、現地語よりも断然日本語の方が堪能だったため、親が子供の通訳をして正確な診断が出ないよりも、日本の機関を受診したいという気持ちがありました。

2〜3歳当時は全くと言って良いほどエジプトの現地語であるアラビア語を話さない&理解しているかも不明でした

居住国では十分な支援を受けにくい環境の方、ぜひ日本に一時帰国した際に発達相談・発達検査の相談をしてみてください。

子供の発達具合や得意不得意の分野がわかるので、今後の育児の手助けになります。

日本一時帰国で子供の発達相談・発達検査を受ける方法は?

公的機関を利用する

滞在先の市区町村によって対応は異なりますが、日本に住民票を置いていない状態でも、

  • 子育て支援センター
  • 療育センター
  • 発達障害者支援センター …etc

などの公的な機関で発達相談及び発達検査を受ける事が出来る場合があります。
まずは滞在先の役所へ対応しているかどうか確認しましょう。

筆者の場合は両親宅に滞在し、その市では娘の祖父母(私の両親)が住んでいるので無料で発達相談も発達検査も行う事が出来ました。

医療機関を利用する

公的機関が難しい場合は、医療機関でも発達相談・発達検査が行えます。
滞在先周辺で受診できる病院やクリニックを探しましょう。

  • 小児科
  • 発達専門外来
  • 児童精神科
  • 小児神経科
  • 心療内科 など

公的機関:市区町村によって無料で行ってもらえる場合がある。
医療機関:全額実費になる事が想定される。

海外にいても子供の発達相談を受けられるオンラインサービスは?

今では海外にいながら以下のようなオンラインで子供の発達の相談ができるサービスがあります。

  • kikotto
    オンラインの発達相談サービス。
    Lineでのチャット相談・Zoomでのビデオ通話で相談することができます。
  • LITALICO 発達ナビPLUS
    発達障害ポータルサイトを運営するLITALICOの学べるオンライン相談サービス。
  • ヨクミル
    海外在住者・旅行者向け オンライン医療相談。子供の発達相談ができます。
  • うららか相談室
    オンラインカウンセリングサービス。海外在住の方におすすめのカウンセラーが在籍。

一時帰国が待てない場合こういったサービスを利用するのも手です。

実際の発達相談・発達検査の様子

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市役所に問い合わせ

あらかじめ日本に住む家族が市役所に問い合わせ、市の子育て支援センターで発達相談および検査をおこなっている事を教えてもらいました。

一時帰国中は私の両親の家に滞在していたのですが、私と娘がその市の住民ではない(海外転出届を出している)場合でも娘の祖父母が住んでいると言うことで対象となりました。

一時帰国予定前から日程を調整して予約を入れておきました。

滞在先の市区町村や時期によって予約の混み具合が異なると思いますので、一時帰国前に問い合わせをしておくのが安心です。

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子供の発達相談・発達検査を行う

子供について悩んでいることや不安に思っている事、今までの発育の様子を聞かれたり質問票がありました。

娘の幼児期に見られた行動
  • クレーン現象があった
  • 逆さバイバイをしていた
  • おうむ返しをしない(真似しない)
  • 名前を呼んでも反応しない時があった

検査当時5歳1ヶ月であっても日本語&アラビア語両方で言葉が遅い、自宅や幼稚園から脱走を繰り返すことに悩んでいる事を伝えました。

下の子も一緒にいたのですが、話をしている間は別の職員さんがプレイルームで遊んでくれました

その後に心理士さんが子供の発達検査を行いました。

検査方法 … 新版K式発達検査
実施機関 市の子育て支援センター
費  用 … 無料

新版K式発達検査では以下の3つの領域から評価されます。
「姿勢・運動」
「認知・適応」
「言語・社会」

検査結果で出る発達指数(DQ)が標準的な発達であれば数値が100になります。(100より低い数値ほど発達が遅れている)

私の利用した機関では別室で行われ、検査内容は見れませんでした。

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発達検査結果

結果は当日その場で出ました。
診断結果とともに、心理士さんから子供の発達状況の説明やアドバイスを受けます。

娘の場合、検査当時5歳1ヶ月(実年齢)で、発達年齢は3歳半
3つの領域すべてで1歳半ほど遅れていることがわかりました。

検査結果持ち帰り不可の場合はメモのみ許可されていることが多いそうです。

子供の発達検査の診断結果を受けて

新版K式発達検査を受けて、当時5歳1ヶ月でしたが全領域で3歳代だったので凸凹発達(言葉だけが遅い)ではなく全体で遅れていました。
娘はこの検査中も途中で部屋を出て行ってしまい、やっぱり普通の子(定型発達)とはちょっと違うよね?!と言う感想でした。

今回受けた発達検査は「発達障害です」と確定させるものではなく、子の発達状態や性質面においての得意不得意を調べることでより良い支援を行いやすくするためもので、診断名(ADHDや自閉症スペクトラムなど)を付けるには医療機関を訪れる必要があります。

検査結果の数値(DQ)で言うと、70〜75くらいで(正確な数字は失念)明確に発達障害が疑われるとは言いにくいが、定型発達とも言いにくいグレーゾーンに該当しました。

〜DQ70(DQ75)DQ70(DQ75)〜90DQ90〜
診断名がつく可能性ありグレーゾーン定型発達
大まかな目安。(地域によって基準が異なる場合があります)

今後の成長でこの数値は変わっていきますが、滞在先の市では療育手帳が発行可能なB2という一番軽度の区分に該当する発達レベルでした。
地域によって療育手帳発行基準に違いがある様ですが、もし日本にしばらく滞在し療育手帳の取得申請をしたい場合は同じように娘の祖父母が住んでいると言うことで可能だと言われました。

アドバイスの一例として、娘は理解するためには人一倍経験が必要な子だそうですが、心理士さん曰く娘は「乗せやすいタイプ」だそうで、「お願い〇〇して〜プリンセス〜」などと言うとコロっと機嫌が良くなり、自分ではやった事がない声かけの仕方だったので特に海外で子育てしている身からすると、こんな方法があったのかと意外でした。

日本一時帰国で子供の発達相談・発達検査を受けて良かった

筆者の場合、日本で発達相談と検査を受けられた事はとても幸運で、私たち親子は市民ですらないのに子育て支援センターはとても親切でした。
もし2・3歳頃検査を受けていたら今よりも悪い結果だと思うし成長もまだまだ感じられない頃だったのでショックだったかもしれませんが、
5歳である程度発達に成長が見られてから受けてみた感想は、やっぱり発達が遅めだったんだなと分かってモヤモヤが晴れました。

7歳の今でも1・2歳幼い感じで言葉の組み立てに「ん?」と思う事はありますが、コミュニケーションに問題は無くうるさいくらいに喋るようになっています。

もし継続的に日本に帰ることが出来るなら、早めに専門機関へ相談する事をお勧めします。