ロイヤリティーフリーで購入した楽曲を自由に使えると思ったらYoutubeでコンテンツIDの申し立てがきた!なんて経験はありませんか?
実はロイヤリティーフリーライセンスである事と、YoutubeコンテンツIDの申し立てが来るかどうかは全く無関係なんです。
もくじ
ロイヤリティーフリーのはずなのになぜ?
ロイヤリティーフリーの動画や音楽、テンプレート素材は気軽にwebで購入&ダウンロードができ、動画のクオリティを格段に上げてくれる優れものです。
例えば以下のようなサイトで購入できます。
- MotionElements (モーションエレメンツ)
- Motion Array (モーションアレイ)
- Envato Elements (エンバトエレメンツ)
正規に商品を購入・ライセンスを取得しているにも関わらずYoutubeでコンテンツIDの申し立てを受けるのは何故なのでしょうか?
その理由は、
- 著作権者がYoutubeコンテンツIDに登録している
- 第三者が他人の楽曲を勝手にコンテンツIDに登録している
- YoutubeコンテンツIDシステムの誤認識
3つ挙げましたが、理由は99%①です。
詳しく解説していきます。
理由① 著作権者がYoutubeコンテンツIDに登録している
YouTubeでコンテンツIDの申し立てが来る理由のほとんどが「著作権者がYoutubeコンテンツIDに登録している」からです。
「いや、ロイヤリティーフリーなんですけど!?」という声が聞こえてきそうですが、
ライセンスがロイヤリティーフリーである事と、YoutubeでコンテンツIDの申し立てが来るかどうかは関係ありません。
YoutubeコンテンツIDシステムはあくまでもYoutube上だけの独自の仕組みであり、ロイヤリティーフリーライセンスとは別物です。
簡単に言うと、登録された情報と一致するデータを照合するのがYoutubeコンテンツIDシステムです。動画に使用した音楽に著作権者から申し立てがあったと言われたら「何か違法なことしてしまった?」と不安になってしまうかもしれませんが、単純にコンテンツIDに登録された楽曲に一致したと通知しているに過ぎないので、正しい解除方法を行えば問題ありません。
「コンテンツIDの申し立て」の申立人は著作権管理団体(クリエイターの著作権マネジメント先)の名前で送られている事がほとんどです。(例:HAAWK、Elite Alliance など)
ロイヤリティーフリーライセンスだからと言って著作権者の著作権がなくなっている訳では無いのです。
理由② 第三者が他人の楽曲を勝手にコンテンツIDに登録している
他人の楽曲を勝手にYoutubeコンテンツIDに登録し、違法に収益を得るという悪質な事例があるので、無いとは言い切れません。
理由③ YoutubeコンテンツIDシステムの誤認識
コンテンツIDシステムの精度はとても高い様ですが、必ずしも完璧とは言えませんので間違いが起こる可能性もあります。
例えば使用した楽曲が実際にはコンテンツID未登録なのに、システムが誤って別の楽曲だと認識してコンテンツIDの申し立てを受けるなどが考えられます。
解決方法:異議を申し立てる
YoutubeコンテンツIDはYoutube上だけの独自の仕組みという事をお伝えしました。これを解除する手段が「異議申し立て」です。
上記3つのどの理由であっても、異議申し立てで自分は正当なライセンスを持っていることを証明する必要があります。
異議申し立てを送る手順と内容
- 異議申し立てを行う動画の制限欄の「著作権」にカーソルを合わせ「詳細を表示」をクリック
- 「操作を選択」>「異議申し立て」をクリック
- 「異議申し立ては上記のいずれの理由にも基づいていません。それでも、このContents IDの申し立てに対し異議を申し立てを行います。」にチェックを入れて「次へ」を選択
- ライセンスのタイプを選択 (ロイヤリティーフリーのサイトで購入した素材の場合は「ライセンス」を選択)
- 「著作権からコンテンツの使用許可を得ています。」にチェックして「次へ」を選択
- 理由の説明を入力。(海外の著作権団体が殆どだと思うので、英語が無難かなと思います。)
例:
This music track was purchased from [商品URL] and I have the rights to use it on my YouTube video.
Here is the license certificate: [ライセンス証明書の内容をコピー&ペースト]
この音楽は[商品URL]から購入したもので私はYouTubeで使用する権利を持っています。
ライセンス証明書はこちらです: [ライセンス証明書の内容をコピー&ペースト]
- 全てのチェックボックスをオン、氏名を入力して「送信」で完了です。
通常、数日以内に解除されます。
デジタル素材の販売サイトでコンテンツID登録楽曲を除いて検索する
異議申し立ては場合によって時間がかかる事があるため、その手続きを避けるために主なマーケットではYoutubeコンテンツID登録・未登録であるかを検索フィルターで分けられる様になっています。
ただしYoutubeコンテンツIDはYoutube独自の仕組みであることから主なデジタル素材のマーケットと連動している訳ではないため、コンテンツID登録・未登録の情報が100%正しい訳ではない事もあります。
- MotionElements (モーションエレメンツ)
検索フィルター名:Youtube安心のみ
- Motion Array (モーションアレイ)
検索フィルター名:Exclude Content ID
- Envato Elements (エンバトエレメンツ)
検索フィルター名:Excludes Content ID
なぜ著作権者はYoutubeコンテンツIDに登録をするのか?
多くのYoutubeユーザーは「コンテンツIDの申し立て」の通知が来る度、毎度まいど鬱陶しく思っていることでしょう…。
でも先に述べたように、コンテンツID登録をしなかった場合、自分の著作物が他人に悪用され利益を横取りされる可能性があるんです。
一部のクリエイターはそれを未然に防ぐためにコンテンツIDを利用する背景があります
まとめ
特にYoutubeで収益化をしているユーザーにとっては重要な問題かと思いますが、
- 「コンテンツIDの申し立て」が来ても「異議申し立て」で解除できる事に加え、
- 楽曲購入の際にコンテンツID登録の有無が検索出来る事
を上手く活用してあらかじめ異議申し立てを回避する事をお勧めします。
映像制作会社で働いていた私が解説します!